貝に続く場所にて 石沢麻依

7月、ゲッティンゲン駅で旧知の野宮を迎える。9年振りの再会という関係を踏まえてもなにか異様なぎこちなさが彼と語り手の間にある。9年前、仙台市の山沿いの地区で被災した後、徐々に災害の全容が見えてくる中、大学院の知人である野宮が石巻市で行方不明で…

データサイエンティスト

私が食い扶持を得ている業界は、10年くらい前はブラック職場と言われることが多かったけれど、ふと気がつくと人材が足りない、外資系は高給がもらえるみたいな活況に見えることもある界隈だ。ある程度歴史を分かるようになると、汎用機からオープン化への置…

マンガばかり読んでないで(空想の母親)

現代社会(いつからかは知らないが)において、マンガや映画がこれだけ発達して質の高い物語を提供しているのに、小説なんて読む人はいるのか、という趣旨の議論はよくあるものだと思う。正直、現代日本の優秀なクリエイターはこれらの分野に集まっているの…

気持ちのいい議論

細谷雄一の「歴史認識とは何か」を読む。日本がなぜアジア太平洋戦争を行ったのか、特に敗戦という結果から見れば少なくとも避けるべきだった対米戦を開始したプロセスについて、第一次大戦を機に平和協調へトーンの変わった国際社会と、従来の帝国主義的感…

インフラ・家電・ソフトウェア

長嶋有の「電化製品列伝」を読み始める。始めの節のセンセイの鞄における乾電池についての読解と所感がとてもいい。当作品は未読なのだけど、恋愛関係になる2人の出会いの空気感の表現力とその読解に合わせて感銘を受けた。 長嶋氏は私より一回りくらい上の…

せごどん

せごどんは海外の回線のせいで画質が悪いこともあり(脚本も、、)最近は見なくなっていたが、先崎彰容「未完の西郷隆盛」を読み始めている。5章はそれぞれ日本の思想家を取り上げ、日本思想史のような形で西郷論を追う形式となっており、筆者にとって思い入れ…

インターネット上で勉強しようと思うもの。 英語の発音 美術史 Big history(なるもの) 物理学 スマホを弄っているように見えて実は学んでいる。一つ目は発音するから一人の時しかできないけど。ノリよく喋るとNativeって判定してもらえてうれしい。(判定…

開設

はてなダイアリがなくなるとのことで、はてな社の意図通りブログを開設。 もとは雑感を記すか、外国の詩を翻訳したものをメモしていたので、同じように使うと思います。 週末は911のニュース映像を動画サイトで見た。当時は自分の学生生活があって、別の国の…